2007年05月10日
日本勢のナフサの契約価格、4月の平均は680ドル
3ヵ月連続の上昇、月平均では最高値に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 わが国の大手商社や石油・石油化学企業が4月中に国際スポット市場で契約したナフサのC&F価格の平均はトン当たり約680ドルとなった模様。
 
 3ヵ月連続の上昇で、3月の平均に比べると同37ドル強(6%弱)の値上がりとなる。月平均では史上最高値になったと見られる。前年同月の平均に比較すると同80ドル弱(13%強)高い。最近の最高値の昨年7月の同658ドルに対しても同22ドル(約3.3%)高となっている。
 
 一方の原油のスポット相場も4月の平均は3ヵ月連続の上昇となっている。WTIを例にとると、4月の平均はバレル当たり64ドルで、3月の平均に比べると5%強の値上がりとなっている。ただし、前年同月比は8.7%の値下がりということになる。
 
 したがって4月はナフサのC&F/ジャパンの値上がりが特に目立つ。この背景について石油化学企業の多くは、米国のガソリン需要の拡大によって地中海沿岸国や南米のナフサの多くが北米に振り向けられるかたちとなりアジア地域における需給が原油以上に引き締まってきたことが大きいと分析している。
 
 なおC&F/ジャパンの価格は5月に入って一段と上昇、第1週の平均は同692ドル強となっている。前の週の平均を同9ドル強上回り、週単位での最高値を記録している。1ヵ月半後の日本着値は、為替を118円と仮定するとキロリットル当たりおよそ56,800円となる。石化関係者の中にはプレミアム分も含めた国産ナフサ価格は59,400円になると試算する向きが多い。