2007年05月10日 |
東ソーの07年3月期連結決算、最高益を更新 |
今期も実質ベースでは増収・増益を予想 |
【カテゴリー】:経営(人事/決算) 【関連企業・団体】:東ソー |
東ソーの平成19年3月期の連結決算は、売上高が前期比20.4%増の7,813億4,700万円、営業利益が同27.0%増の602億7,900万円、経常利益が同16.6%増の579億9,800万円、当期純利益が同3.5%増の284億8,800万円となった。 うち売上高と営業利益ならびに経常利益はいずれも同社にとって過去最高となった。このため配当を2円増配の8円とする。 同社では、増収・増益を実現できた要因としては(1)VCM(塩ビモノマー)、PVC(塩ビポリマー)、キュメン等の国際市況商品の輸出価格を国際需給バランスの好転を支えに底上げできたこと(2)ポリエチレン、苛性ソーダ、PVC等の国内価格についても原燃料の上昇分を転嫁することで是正できたこと(3)エチレンアミン、ジルコニア、石英ガラス、体外診断用医薬品などかねてから育成・強化に特に力を入れている機能商品の多くが順調な伸びを遂げたこと(4)日本ポリウレタン工業を連結子会社化したことによって全体の収益力を強化できたこと等が挙げられると説明している。 部門別の営業利益は、石油化学部門が同9.5%増の約140億円、基礎原料部門が同9.0%増の同61億円、機能商品部門が同39.4%増の同372億円、サービス部門が同24.2%増の同30億円となっており、機能商品部門の高成長ぶりが特に目を引く。 一方、08年3月期の業績予想は売上高が前期比7.5%増の8,400億円、営業利益が同2.1%減の590億円、経常利益が同6.9%減の540億円、当期純利益が同1.7%減の280億円となっている。減益を予想しているのは、平成19年度の税制改正に基づく残存到達資産に係わる減価償却費が通常の期間費用として40億円含まれることになるためで、それを除く実質上の利益は引き続き増加する見通しという。 なお、今期中に完工する予定の主な新増設設備としては、4月に稼動を開始した中国の年産22万トン能力のPVC工場をはじめ、クロロプレンゴムの同30,000トンから34,000トンへの拡大、日本ポリウレタン工業によるMDI設備の同200,000トンから4000,000トンへの増設、同じく日本ポリウレタンによるアニリン設備の同150,000トンから300,000トンへの増強と一酸化炭素装置設備の毎時8,000立方メートルから16,000立法メートルへの拡大、自家発電設備の881,000kW能力から103万5,000kWへの増強、キュメン装置の年産230,000トン能力から300,000トン能力へのスケールアップ等が挙げられるとしている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1178787118.pdf |