2007年05月17日 |
チッソの06年度連結決算、5期連続の増益 |
今期も経常利益は10.2%増を見込む |
【カテゴリー】:人事/決算 【関連企業・団体】:チッソ |
チッソが17日に発表した06年度の連結決算は、売上高が前期比8.7%増の2,169億7,900万円、営業利益が同16.7%増の188億1,400万円、経常利益が同12.3%増の190億6,300万円、当期純利益が122億7,300万円(前期は1億1,100万円)となった。 売上高は4年連続の増収、営業利益と経常利益はともに5年連続の増益となった。うち経常利益は2年連続の最高益の更新である。 増収・増益を継続できたのは、原料価格の高止まりに対処して企業化製品全体の販売価格の是正とコスト削減に努めてきたのに加え、機能材料の生産・販売量の拡大にこれまで以上に努力してきたからと同社では説明している。 機能材料部門では、液晶および液晶関連材料が順調な伸びを遂げたのが大きかったという。TVやパソコンのディスプレイ向けを中心に販売量が前年を11%強上回ったとされる。 化学品部門では、アルコール・溶剤、クロロシラン、クロマトグラフィー充填材、微生物検知シート、ポリオレフィンなどが売上高も利益も順調に推移したとのこと。加工品部門ではポリエステルとポリエチレンによる複合長繊維不織布の販売が特に顕著であったという。 一方、特別損益ではチッソ旭肥料の連結子会社化で25億8,300万円の特別利益を上げた反面、水俣病補償損失等として約61億8,800万円の特別損失を計上した。 今期の業績については、売上高が前期比10.6%増の2,400億円、経常利益が同10.2%増の210億円、当期純利益が同18.5%減の100億円になると予想している。経常利益の増加には、水俣製造所における液晶化合物の生産能力の増強や台湾智索股分有限公司による液晶ブレンド工場の稼動開始が少なからず寄与すると判断している。 チッソ単体の06年度の業績は、売上高が前期比2.7%増の1,600億2,200万円、営業利益が同12.5%増の115億100万円、経常利益が同8.2%増の110億300万円、当期純利益が同35.3%増の39億9,100万円となった。今期の予想は、売上高が同6.2%増の1,700億円、経常利益が同9.1%増の120億円、当期純利益が同5.25増の42億円となっている。 |