2007年05月22日
PSも4月の生産は引き続き高水準に
出荷は内需が微減となり前年の横並び
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が22日にまとめたPS(ポリスチレン)の4月の生産量は84,416トンで、前年同月を19%上回った。しかし出荷量は86,725トンで、前年同月のほぼ横並びとなった。
 
 生産は2ヵ月連続の前年同月超えであり、今年に入っての月間最大規模となっている。これは、定修による運休プラント数が前年同月に比べて少なかったことによるもの。
 
 一方の出荷は、前年同月を0.3%下回って極めて小幅とは言え5ヵ月振りの前年同月割れとなった。これには、国内向けが同2%減の73,053トンにとどまったことが大きく影響している。国内向けの前年同月割れは5ヵ月振りである。電機・工業用は薄型テレビ等のデジタル家電や事務機向けに、また包装用はHIシート向けにそれぞれ需要が引き続き好調であったためともに前年同月を7%上回ったが、FS用の8%減と雑貨・産業用の27%減をカバーするまでには至らなかった。
 一方の輸出は前年同月を54%上回り、4ヵ月連続の前年同月超えとなった。1月が前年同月の76%増、2月が同100%増、3月が同575増、そして4月の同54%増といずれも伸び率が極めて高い点が注目される。
 
 こうした結果、月末在庫は同21%増の110,257トンとなった。ただし、5月から春の定修シーズンに入るので短期間で縮小すると見られている。