2007年05月24日
ポリオレフィンの主要品種の出荷、軒並み前年超え
4月の出荷、PEのフィルム用も8ヵ月振りのプラスに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィン各樹脂の最大消費品種の4月における国内向け出荷数量は、3品種全てが前年同月を上回った。LDPEのフィルム用が0.4%増、HDPEのフィルム用が3.4%増、PPの射出成形用が1.1%増と小幅ながらいずれも前年超えとなっている。
 
 うちLDPEとHDPEのフィルム用の前年同月超えは、ともに06年8月いらいのこと。両品種とも製品輸入の増加とコンバータの薄肉化ニーズの高まりによって長期不振に陥っていたが、4月に入って引き合いが活発化してきたことから8ヵ月振りの前年同月超えとなった。
 
 一方PPの最大消費品種の射出成形用は、4ヵ月連続の前年超えとなった。パレット・コンテナー向けは2月と3月の大幅増の反動で大きく落ち込んだが、雑貨向けがそれをカバー、また自動車部品向けがわずかながら前年超えに転じたためトータルで小幅ながらも前年を上回った。
 ただし、PPのフィルム用はポリエチレンと逆に5.2%の縮小となっている。OPPメーカーの多くが生産のウエートを採算性に優れるCPPに移す動きを取っていることが少なからず作用しているのではないかと見られる。
 
 他の主要品種では、LDPEの押出成形用の4.6%増、HDPEのパイプ用の6.7%増、PPの繊維用の4.05増などが目を引く。