2007年05月25日
旭硝子、CRTガラス生産能力をさらに海外2拠点で削減
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭硝子

 旭硝子は25日、CRTガラス事業の収益改善を図るため今年6月末までにシンガポール及びタイでの製造窯停止を決めたと発表した。

 CRTガラスの需要は、このところTFT液晶等へのシフトによってパソコン用、テレビ用とも減少が著しく、2006年度の約200百万本から、2007年度は約120〜130百万本へと大幅減少する見込み。販売数量減少に加え、販売価格下落、原燃材料費高騰などにより、同社のCRT事業の採算は悪化している。

 このため同社は、これまでの日本国内、インドネシア、台湾から生産撤退に続き、さらに生産体制の再編を実施することにした。
 
 今回の再編では、シンガポール(旭テクノビジョン社、パネル製造窯:1基)及びタイ(サイアム旭テクノグラス社、パネル製造窯:1基、ファンネル製造窯:1基)での生産を全面的に停止する。両社の今後については、一応解散の方向で検討しているが未定。
 
 旭硝子のCRTガラス生産能力は今回の再編で約40%削減される。過去最大だった2004年当時と比較すると、削減率は約70%となる。

 同社のCRTガラス事業は、中国、韓国において、パネル及びファンネルを生産する体制となる。

【旭テクノビジョン社の概要】
(1)所 在 地  シンガポール トアスアベニュー
(2)代 表 者  藤田 三喜男
(3)資 本 金  121百万シンガポールドル
(4)出資比率  旭硝子100%
(5)生産品目  CRTガラス(パネル)

【サイアム旭テクノグラス社の概要】
(1)所 在 地  タイ王国 チョンブリ県
(2)代 表 者  杉山 孝
(3)資 本 金  1600百万バーツ
(4)出資比率  旭硝子100%
(5)生産品目  CRTガラス(パネル、ファンネル)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1180073383.pdf