2007年06月05日
汎用6樹脂の対中輸出、4月は半分が前年割れ
PP-Cを除き中国への依存率が大幅に低下
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 汎用樹脂の4月の中国向け輸出通関数量(香港向けを含む)は、合計6品目のうちHDPE、PPコポリマー、PSの3品目が前年同月を上回った反面、LDPE、PPホモポリマー、PVCの3樹脂が前年同月割れとなった。
 6品目のうち、PP-Cは4ヵ月連続の、またHDPEとPSは3ヵ月振りのそれぞれ前年超えとなった。一方、LDPE、PP-H、PVCの3樹脂はいずれも順調な伸びを遂げた3月から一転して大幅減となった。

 PSを除いて増減の幅がかなり大きい点が4月の特徴。また、総輸出量に占める中国向けの比率がPP-Cを除いて軒並み前年同月を大幅に下回っている点も注目される。PVCは1年前の73.3%が66.5%に、またPSは72.2%が58.6%に、さらにHDPEは66.1%が58.3%にそれぞれ縮小している。多くの樹脂メーカーが価格競争の激しい中国市場への依存度を引き下げるべく輸出先の拡大に積極的に取り組んでいる様子が端的に表れている。
 
 1月から4月までの累計は、6品目のうちHDPE、PP-H、PP-Cの3品目が前年同期を上回っているが、LDPE、PS、PVCは逆に前年同期を割り込んでいる。PP-Cの42.9%増とLDPEの11.0%減が目立つ。
 
 汎用6樹脂の4月の中国向け輸出通関実績は別表の通り。

【関連ファイル】
汎用樹脂の4月の対中輸出通関実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1181012798.xls