2007年06月06日
アジア地域でSMの価格が続騰
中国のCFR価格はトン1,400ドル超え
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社ならびにSM(スチレンモノマー)メーカー筋によると、SMのアジア地域におけるスポット価格がここにきて一段と上昇してきた。

 主要供給国の一つである韓国のSMメーカーによる直近のFOB価格はトン当たり1,370〜1,380ドルで、5月下旬渡し分に比べると60ドル前後高くなっている。
 これに伴い、最大の消費国である中国のCFR価格は同1,400〜1,410ドルまで上がっている。過去1年での最高値となっている昨年12月中旬の平均を40〜50ドル上回っている。

 アジア地域のSM相場が続騰しているのは、アジア地域のSM各社がナフサの高騰に伴うコストアップ分を中国向けの輸出価格に必死になって転嫁しているため。原料の一つのベンゼンの国際相場はアジアでも米国でも若干反落しているが、ナフサの続騰でエチレン価格が大幅に上がっているのでSM各社とも適正な幅のスプレッドを確保できなくなっているという。
  
 対する中国の需要はEPS向けとABS向けに引き続き順調に拡大している。4月の同国の輸入通関数量は261,779トンで、前年同期を29.4%上回っている。