2007年06月08日
中国からPVCの引き合いが再び活発に
日本のPVCの5月の輸出量は7万トン台を回復
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外)
【関連企業・団体】:なし

 塩ビ樹脂(PVC)大手によると、同樹脂に対する中国からの引き合いと注文が5月中旬以降再び活発になってきた。パイプ向けとサッシ向けを中心とした国内消費の拡大、欧米向け加工製品の輸出の順調な伸び、インドなど海外へのカーバイド法製品の輸出の増加等の要因が重なって国産品の需給が引き締まってきたためと見られている。
 
 中国では、こうした需給のタイト化によって国産レジンの国内販売価格は急ピッチで底上げされている。直近のカーバイド法の製品はトン当たり7,600〜7,700元、エチレン法製品は同7,900〜8,000元で、年初に比べるといずれも同1,000元もの上昇となっている。同時に、輸出加工製品向けを中心とする日本等からのエチレン法塩ビの輸入価格も同様に底上げされつつあり、5月のCFR価格は4月に比べて同30〜40ドル高の同940〜950ドルとなっている。
 
 PVCの需要は、中国にとどまらずインドや東南アジア諸国、さらには中東やロシア等でも急速に拡大しつつある。しかも多くの国が、品質面で優れる日本品に注目して活発に引き合いを寄せてきており、このため5月の輸出量は4月の6万361トンを大きく上回って7万トン台に戻ったと見られている。