2007年06月13日
日台のPVC大手、対中価格を再引き上げへ
7月分、980〜990ドル目指して交渉開始
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 日本並びに台湾の大手PVC(塩ビポリマー)メーカーは、今週明けから相次いで中国の塩ビ加工大手との間で同樹脂の7月の納入価格の交渉を開始した。
 各社とも6月比トン40〜50ドル高を提示している模様。日本のトップメーカーの大洋塩ビは同CFR990ドルを、また台湾のFPCは同980ドルをそれぞれ提示したと見られている。
 
 これが受け入れられると、日台などのPVCの対中輸出価格は7ヵ月連続の引き上げとなる。また、満額回答が得られた場合は04年11月の史上最高値に並ぶことになる。
 
 PVC各社が7月分についても大幅値上げを提示したのは、ナフサ価格が大幅に引き上げられていることによって原燃料コストが急拡大しているため。
 一方、中国からの引き合いは、内需の拡大と加工製品の輸出の増加を背景に5月以降特に活発となっている。エチレン法PVCの持つ品質面の優位性が再評価されていることによるもので、東ソーグループの「東曹(広州)化工有限公司」が4月中旬に操業開始した年産22万トン能力のエチレン法PVC設備もいち早くフル稼働の状態にある。