2007年06月19日
PSの出荷、5月は再び前年超え
包装用と電機工業用が特に好調
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が19日に集計したところによると、PS(ポリスチレン)の5月の総出荷数量は82,340トンとなった。前月を7%、前年同月を13%それぞれ上回っている。4月は5ヵ月振りにごくわずか0.3%ながら前年同月を割り込んだが、5月は再び盛り返して昨年9月いらいの二桁増となった。

 うち国内向けは78,697トンで前年同月比10%増、輸出は3,643トンで同2.49倍となっている。このうちの国内向けについては、4月が前年同月を2%割り込んで5ヵ月ぶりの前年割れとなったため先行きを警戒する向きもあったが、結果は昨年9月いらいの二桁の伸び率となった。これには、最大消費分野である包装用が18%もの伸びを遂げたことと、同分野に次ぐ市場規模の電機・工業用が16%増となったことが大きく寄与している。

 包装用の伸びには、ハインパクトシートとOPSの需要の好調の持続が、また電機・工業用の増加には、薄型テレビの反射シートとプリンターのインクカートリッジの需要の拡大がそれぞれ大きく貢献したと見られる。これで包装用は6ヵ月連続、また電機・工業用は12ヵ月連続の前年同月超えとなった。

 一方の輸出は5ヵ月連続の前年超えである。5月が大幅増となったのは、昨年5月が前年の40%減に終わったことの反動が出たのと、中国からの引き合いが一段と活発になったためと見られる。生産量は、前年同月比1%増の78,147トンとなった。3ヵ月連続の前年超えである。