2001年07月02日
BASFが正式発表「英国の事故SAP工場再建断念」
停止予定のマンハイム工場操業継続で対応
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF

 ドイツBASF社は、5月10日の火災事故で被害のあった、英国バーケンヘッドのSAP(高吸収性樹脂)工場の再建計画について検討していたが、6月29日、「再建を断念することに決めた」と正式発表した。

 今後ヨーロッパ向けにはベルギー・アントワープ、ドイツ・マンハイムの両工場から製品供給を行う。

 マンハイムのフリーゼンハイム島にある工場は2001年末、アントワープに新工場が完成した後製造を停止する予定だったが、これを変更して当面操業を継続する。
 アントワープに完成する新工場は年産10万トン以上の能力があり、当面必要供給量は確保できる。
 
 同社は原料のアクリル酸の製造をドイツ・ルートヴィッヒスハーフェンと、アントワープの両工場で行っているが、事故のあったバーケンヘッド工場では製造していない。
 操業継続することにしたマンハイム工場はルートヴィッヒスハーフェンに近く、原料が入手しやすい条件をもっているという。