2007年06月25日
三井化学、溶剤の値上げ交渉が決着と発表
続いて7月からの二次値上げも表明
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は25日、同社がかねてからAC(アセトン)、MIBK、IPAの溶剤3製品の需要家各社との間で進めていた価格交渉が同社の希望通りの上げ幅でこのほど決着したと発表した。
 
 上げ幅は、ACが1キログラム当たり(以下同)11円、MIBKが19円、IPAが9円で、アップ率はACが7%、MIBKが9%、IPAが6%となるという。いずれも6月1日出荷分に遡って新価格に切り替えられる。
 ACの上げ幅を11円としたのは、4〜6月期の国産ナフサ価格が前期より1キロリットル当たり5,500円上がって同56,000円となるのが確実の見通しとなってきたため。MIBKを19円引き上げることにしたのは、これまで国産ナフサ価格同48,750円見合いにとどまっていた製品価格を同56,000円のナフサ価格見合いのレベルまで引き上げるには原単位の関係でキログラム14.5円に1.3を乗じた同19円の値上げが必要になるからと説明している。IPAの値上げを同9円としたのは、ACと同様にナフサ価格の上昇分見合いの同11円に原単位の0.8を乗じて計算したからという。
 
 ただし同社では、原料ナフサ価格が7〜9月期にさらに大幅に上がると判断、このため7月1日出荷分からこれら3製品の全ての価格を再修正する。同期の国産ナフサ価格が同64,000円になるとの予想に基づくもので、3製品の上げ幅についてはACを19円、MIBKを27円、IPAを16円とする考え。
 ACの上げ幅を19円とするのはプロピレンのコストアップ分が16円になるのに加えて用役費が2.5円以上上昇すると判断しているため。MIBKを27円引き上げるのは、採算の維持にはACのアップ分の19円に1.3を乗じた価格に用役費の値上がり分として同じく2.5円を加算する必要があると判断したため。IPAの16円の値上げの理由については、プロピレンのコストアップ分の16円に原単位の0.8を乗じた価格に用役費の同2.5円を加える必要があるからと説明している。
 アップ率は、ACが12%、MIBKが11%、IPAが10%となる。