2007年06月26日
EVAのアジア市況が急上昇
中国のCFR価格は最安値品でも1,600ドル
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレン業界筋によると、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)のアジア地域における取引価格が急上昇してきた。最大消費国である中国の直近のCFR価格は、シューズ向けの最安値品でトン当たり1,600ドル、ホットメルト用の最も安い品種で同1,650ドルとなっている。

 5月の月間平均価格に比べると、どの品種も同およそ50ドル高い。年初に対比すると同150ドル前後の値上がりとなっている。汎用樹脂の中では突出したアップ率と言える。

 これは、中国や東南アジア地域でスポーツシューズやビーチサンダル向けならびに段ボールの接着剤向けにEVAの需要が急拡大してきたのに対して、アジア地域全体の供給能力が追いつかないことによるもの。

 大手商社の多くは、7月も上昇が続くと判断している。最も安い品種でも中国向けのCFR価格は6月の価格を同100ドル上回るレベルに達すると予想している。

 EVAメーカーの中にはこれまで以上に輸出にドライブをかけるところが出てきそうだ。この数ヵ月のEVAの輸出比率の平均は38%強と高いが、国内の価格の行方によっては一気に40%の大台に乗ることもあるだろう。