2007年06月29日
アジアのPE各社が7月分も値上げへ
LDPEではCFR1,460ドルのオファ−も
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域のポリエチレンメーカーと大手トレーダーは、今週明けから相次いで同地域の大手需要家との間で7月の納入の価格交渉を開始した。

 サプライヤー各社とも引き続き強腰で交渉に臨んでおり、東南アジアのLDPEメーカーの中には中国のフィルムメーカーに対してCFRトン当たり1,460ドルをオファーするところも出ている。しかし、需要家の多くは5月以降の度重なる値上げに強く反発しており、話し合いは難航する可能性が高い。

 現在のサプライヤー側のオファー価格(CFR価格)は、最大消費国である中国向けを例にとると、LDPEのフィルム用品種がトン1,440〜1,460ドル、HDPEのフィルム用が1,360〜1,380ドル、同樹脂の射出成形用が1,320〜1,350ドル、L-LDPEのフィルム用が1,320〜1,340ドルといったところだ。

 これらを6月の平均価格に比べると、LDPEは50〜60ドル、HDPEのフィルム用は40〜50ドル、同樹脂の射出成形用は20〜30ドル、L-LDPEも20〜30ドル高い。
 PEメーカーやトレーダー各社が7月分についてもこうした高値のオファー価格を提示しているのは、原料ナフサ価格の続騰分を転嫁せざるを得なくなっているのに加えて、同地域全体の加工製品の需要が依然として旺盛なため。
 
 ただし需要家の中には、過去2ヵ月で必要以上の在庫を確保したところも少なくないと見られている。サプライヤー各社の言い値がすんなり通るとは思えないと予想する関係者が多い。