2007年07月11日
アジア地域で再びSM企業が相次ぎ定修へ
合計5社・6プラントが7〜9月期に運休
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 アジア地域で再びSMメーカーの定修が相次いでスタートしはじめた。7月早々からから9月末までの3ヶ月の間に定修のため運休するアジア地域のSMプラントは、5社合計で6基となる見通し。日本のSMメーカーを中心に10数社の定修が集中した4〜6月期に比べれば規模は小さいものの、需要が一段と活発になりつつある折だけに市場には緊張感が広がっている。このためアジアのスポット相場は一段と強含みになっている。
 
 7〜9月期に定修を実施するところは、中国・JilinChemical、同・DaqingPetrochemical、台湾・TSMC、韓国・SK、日本オキシランの計5社の計6系列。年間ベースの休止能力は合計で125万トンとなる見込み。
 
 対する需要は、わが国のSMメーカー各社によると中国を中心にアジア全域で一段と拡大する傾向にあるという。PS向けはさほどでないもののEPSとABS樹脂の需要が特に好調で、このためわが国のSMメーカーに対するアジア各国からの7月の引き合い数量は6月をかなり上回っている模様。価格もさらに上昇する気配にある。中国向けの6月下旬の価格はCFRt当たり1,350〜1,360ドルで前月分を30〜40ドル上回るレベルに達していたが、7月に入ってからは原料ベンゼンとエチレンの価格が再び引き上げられる見通しとなってきたこともあってオファー価格が一段高となりつつある。
 このためわが国のSMメーカーの中には、7月後半の船積み分についてはCFR同1,400ドルを提示する構えのところも現われている。