2007年07月11日 |
BZの米国のスポット価格が反発 |
ガロン380セントで7月のUSCPを逆転 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況) 【関連企業・団体】:なし |
ベンゼン(BZ)の国際スポット価格が再び上昇しはじめた。最大の市場である米国における直近のスポット価格は1ガロン当たり380セントで、6月中旬の平均に比べると同15セント高となっている。トン当たりに換算すると1,140ドルであり、6月中旬に対比すると45ドルの反発となっている。 一方の7月のコントラクト価格(USCP)は、6月のスポット価格の下降を映して6月よりガロン当たり30セント安の同370セントとなっている。直近のスポット価格はそのUSCPをUSCPの決定後わずか10日で逆転したことになる。また、アジアの7月のコントラクト価格に対しても同100ドル近く上回るかたちとなっている。 BZのスポット価格がここにきて反騰に転じたのは、米国における夏場のガソリン消費の予想以上の拡大によってBZとトルエンの需要が再び活発になってきたためと見られる。トルエンの価格も高騰していて、米国における直近のスポット価格は6月中旬比同40〜45セント高の340セントとなっている。米国の乗用車に使用されるガソリンはほとんどがハイオクなので需要期の夏場は特にトルエンの需要が活発になるのが例年のパターン。今年も同様で、このためBZに回される量が縮小してそれが最近のBZの需給のタイト化の一因にもなっている模様。 今後も米国のBZのスポット相場は当分の間、強含みで推移するとの見方が一般的である。リファイナリーにガソリンの増産余力がないからで、このためアジアのスポット相場も連れ高になるとの見方が広がっている。 |