2007年07月11日
化学工業の設備投資 引続き好調、経産省調べ
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:経済産業省

 経産省は先に2007年3月末現在における設備投資調査結果を発表したが、化学工業(医薬品を除く)については、「05-06共通回答企業」(133社)で見ると、05年度の設備投資実績6,783億円から06年度実績見込額が7,918億円へと増加。また「06-07共通回答企業」(127社)によると、06年度実績見込額7,420億円に対して、07年度計画額は8,330億円と12.3%の増加が見込まれている。
  
 こうした調査結果から、化学工業の設備投資動向は「引続き好調」と、以下のように報告している。
 
(1)2005年度は原材料価格高騰などのマイナス要因があったものの製品需要の増加や中国を中心としたアジア向け需要の拡大等によって、化学工業全体では2年連続の増加。
 06年度は更なる原材料価格の高騰等の影響を受けつつも、積極的な投資の効果で石油化学(前年度比49.1%増)、有機化学(同10.6%増)を中心に伸長し、化学工業全体では18.4%増と、3年連続の増加となる見込み。
  
(2)2007年度の設備投資計画
 ・07年度は、機能性材料関連を中心とした更新、維持関連への増加が見られることから、前年度比12.8%増の7,108億円となる見通し。
 ・業種別では、化学肥料は減少するものの、有機化学及び石油化学は引続き増加。しかし前期に比べいずれも伸び率は縮小する。
 ・目的別投資では、生産能力増強は前年度に比べ減少するものの、引続き高い水準を維持。それ以外でも更新、維持、新・省エネ、環境保全への投資が引続き増加する見込み。