2007年07月23日
経産省、中国製品など輸入品の安全対策を強化
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:経済産業省

 経産省は23日、輸入品の安全対策を強化するため、今後は各国との情報交換・連携を緊密化し、正確な情報を収集していくなどの新しい措置を決めたと発表した。20日に開催した「緊急官民合同会議」で確認した。
 
 特に最近、懸念が広がっている中国製品への安全確保対策については、同国政府との間で、以下の対応をとるとしている。

◇食品(乳幼児用おもちゃを含む。以下同)分野については、担当大臣の覚書に基づき、
 (1)中国の国内法に違反した食品の対日輸出防止
 (2)わが国の食品衛生法を順守した食品の対日輸出の確保
 (3)対米輸出食品への対応と、対日輸出食品への対応との関係の確認
について、専門家同士で意見交換を行いたいむね中国当局に伝える。

◇消費生活用品に係る製品事故対策については、担当大臣間の覚書に基づき、今後、協議開催を通じ、対日輸出の際、日本関係法令や安全基準等の順守の必要性につき理解を深めるよう働きかけていく。
 
◇他の輸入品についても、在京大使館等を通じ、さらに日中経済パートナーシップ協議の枠組みを活用し、情報交換・連携を図っていく。

<中国製品の安全をめぐる最近の米国での事例>

・本年5月 アメリカで中国産アンコウと表示された魚による食中毒が発生。FDAが分析したところ、テトロドトキシンが検出された。
・FDAは本年4月の1カ月間に中国産食品107件を水際で際抑えたと発表。
・本年6月 アメリカで中国産養殖水産物について、4種類の抗菌性物質に着目し、輸入規制を強化。
・本年6月 FDAはスナック菓子からサルモネラ菌を検出、調味料が中国産である可能性が高いと発表した。

・本年6月 米国で中国製おもちゃの木製部分に塗料に基準値を超える鉛が含まれていたとして、輸入業者が自主回収した。
・本年5月 パナマで多発した健康被害の原因は、せき止め薬の製造に使用した中国産の原料にジエチレングリコールが含まれていたことによるものと米FDAが発表。
・本年6月 米FDAはジエチレングリコールが混入した中国製練り歯磨きの販売を確認、輸入、使用を禁止。