2001年06月27日
三井化学、PTAの価格を内外とも引き上げ
国内向けはキロ6円、輸出は先ずトン20ドル
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は、パラキシレンの高騰に対処してPTA(高純度テレフタール酸)の価格を国内向けと輸出の双方ともに底上げすることにして内外の需要家各社に説明し了承を求めた。
 国内の需要家向けは、今年4月から9月までの半年分の価格を1キログラム当たり6円引き上げる。大手ユーザー渡しで同76~86円に改める。中・小口ユーザー向けは106円前後とする考え。上げ幅を同6円とした理由については、パラキシレンの価格が昨年10月~今年3月期に比べて4月以降PTA換算ベースで同5.8~6.2円引き上げられるのが避けられなくなったことを挙げている。PXの高騰は、ナフサ価格のドル単位の上昇と円安の進行によるもので回避は不可能の状態にある。
 一方の輸出価格の場合は、先ずは7月の船積み価格をトン当たり20ドル引き上げる。6月のアジア向け価格は同CIF530ドルだが、7月分は同550ドルに改める。さらに8月と9月も引き上げて最終的には同570ドルを目指すとしている。
 なお、同社によると、現在のPTAの需給バランスは内外ともにウエルバランスで、今後も緩和する見通しにないという。国内はPETレジンの需要が、一方アジア市場ではポリエステル繊維向けの需要がともに活発なためだと説明している。