2001年06月27日
昭和電工、アセチル製品の輸出価格を引き上げ
酢酸はトン30ドル、酢ビと酢エチは50ドルアップ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は、アセチル製品の輸出価格を7月から引き上げる方針を固め、極東ならびに東南アジア各国のユーザーに対する説明と説得を開始した。
 今回の値上げの対象は、酢酸、酢酸ビニル、酢酸エチルの3製品。このうちの酢酸については、今年第3・四半期(7~9月期)分をトン当たり30ドル引き上げる。最大手のBPケミカルに追従するかたちとなる。CIF同620ドルのリストプライスを目指す。同社は今年第1・四半期と第2・四半期分も改善が必要だとしてアジア各国のユーザー各社と折衝を重ねてきたが、需要家各社の強い抵抗で実現できないままきた。しかし、PTAの需要が引き続き好調に推移しており、また今後も着実な成長が見込めるなど国際需給バランスが一段と良くなる公算が濃厚なことから、再挑戦することにしたもの。
 酢びと酢エチの場合は、いずれも7月分から同50ドル値上げする。ともに、今年1~2月以降に大幅にアジア市況が下落してきただけに、本来ならもっと高額の修正が必要だが、市況環境が酢酸ほどメーカー側に有利ではないため、先ずは50ドルの改善に全力を投入することにしたと説明している。