2007年07月27日
メタアクリル樹脂の長期需要予測、2011年まで横ばいで推移
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 石化協は27日、MMAモノマーとポリマーの2011年までの国内の長期需要見通しを策定し発表した。

 ホモポリマー(成形材料、板)は、2006年の需要実績24万2,300トン(前年比100%)に対して07年は24万3,500トンで横ばい、08年以降も24万2,600トン、24万1,200トンと前年比100%で推移する見通し。
 
 モノマーも基本的には大きな変動はなく、06年の実績56万5,700トン(99%)から、07年は55万9,160トン(99%)、08年56万1,700トン(100%)、09年以降も毎年前年比100%と横ばいで推移すると見ている。
 
 MMAの国内メーカーは、ポリマーが三菱レイヨン、旭化成、クラレ、住友化学の4社。モノマーは、この4社に三井化学と三菱ガス化学を加えた計6社だが、ポリマーの需要は、車両用、弱電関係とも国内はすでに成熟している。モノマーは、透明ABS樹脂向けなどに伸びる余地はあるものの、規模的には未知数。
 
 MMAの需要で唯一期待されているは、液晶などIT関連分野で、とくに中国を含むアジア市場の伸びは今後とも大きいと予測されている。
 
 しかし、わが国のメーカー各社は、すでに海外各地に工場進出しており、海外での需要増加には現地からの供給で対応する体制を構築済みだ。
 
 このため国内には、今のところ新増設計画なども出ていないが、各社とも高率操業を継続しており、需給関係は安定しているといえる。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1185525549.tif