2007年08月06日
旧・GE東芝シリコーン、浙江省でシリコーンJV
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:GE東芝シリコーン、東芝

(上海発=特約)

 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(旧・GE東芝シリコーン)と浙江省の新安化工集団(Xin'an Chemical Group)は7月31日、シリコーン生産JV設立の政府承認を取得したと発表した。

 JV名は浙江新安モメンティヴ・シリコーン(Zhejiang Xin'an Momentive Silicone Company)で、新安が51%、Momentive (Singapore)が49%を出資する。

 97百万ドルを投資して、年産5万トンのシロキサン(粗メチルクロロシラン換算で約10万トン)の工場を浙江省建徳市に建設する。2009年上期のスタートを目指す。

 本年4月に新安化工集団はMomentive (Singapore)とのJV契約、日本のモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(旧GE東芝シリコーン)との技術供与契約をそれぞれ締結した。技術料は約25百万ドル。

 商業運転開始後、製品は両株主が均等に引き取る。

 GEは昨年9月14日、シリコーン事業のGE Advanced Materials をApollo Management,L.P.に38億ドルで売却すると発表した。

 1971年に東芝と設立したGE Toshiba Silicones、1998年にBayerと設立したGE Bayer Silicones の2つのJVも、GEが両社からJV持分を買い取ってGE 100%とした上で、本体とともにApollo に売却した。

 Apollo は同年12月、GE Advanced Materials を改組し、Momentive Performance Materials を設立した。Apollo が90%を出資し、GEが10%を出資している。

 東芝もGE東芝シリコーン(GE 51%/東芝 49%)と、その子会社6社(Singapore.、Asia Pacific、Nantong、Hong Kong、Shanghai、Thailand) の株式をGEに売却すると発表した。

 東芝は1953年にシリコーン事業を開始し、1971年からGEグループとの合弁会社でシリコーン事業を営んできたが、現在ではシリコーン事業は同社グループの他の事業との関連性が低い状況となっており、GEの提案に同意したとしている。

 2006年11月、GE東芝シリコーンはモメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズとなった。Momentive Performance Materials と同様、Apollo が90%を出資し、GEが10%を出資している。

 旧・GE東芝シリコーンは中国に4つの製造拠点をもっている。上海市にあるGE東芝シリコーン(上海)が浦東地区と松江地区に2工場をもち、シリコーンゴム、シーラント、オイルエマルジョン、レジン、特殊製品を製造しており、広東省深セン市のJV、深セン通用精細有机硅有限公司(Shenzhen GETOS Fine Silicones : GE東芝シコーン 51%/深セン市広化実業発展有限公司 49%) がシリコーンエラストマーを製造している。上海の浦東には研究開発センターももっている。4番目の工場は江蘇省南通市の南通経済開発区で建設中。

  既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=17960

  今回のJV相手の新安化工集団は、浙江省建徳市に本拠を置く中国でも有力なシリコーン・メーカー。