2007年08月06日
電気化学、創立100年控えて青海工場のCRなど増強
石灰石・カーバイド・セメントなども拡張・整備
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:電気化学工業

 電気化学工業は6日、2015年の創立100年に向けて、今年度から全社企画「DENKA100」に取り組むと発表した。クロロプレンゴム(CR)の増強などに150億円を投入し、生産体制の整備・強化を図る。
 
 「高い技術力で“資源から価値あるモノ”を生み出す企業となる」ことを基本理念として、得意事業の拡大や、生産プロセスの改良、収率改善など生産性の向上を図り、企業基盤の強化に全力投入する。

 青海工場は、これまで石灰・カーバイド系の基盤事業を中心に展開してきたが、このほど、主力製品である「デンカクロロプレン」(CR)の新ライン増設を機に、石灰石の採掘鉱区の拡張をはじめ、カーバイド、セメント、アセチレンガス、電解などの各生産設備の増強やユーティリティ等のインフラ基盤の強化・整備に一部着手した。

 CRの増強は、原油高によるカーバイド法の相対的な競争力の向上と世界的な需給タイトを背景に、生産能力を現有年産6万6,000トン(今秋7万トンに増強)から10万トンに拡大する。2009年末完成、2010年初操業開始の予定。これら一連の増設、整備等に必要な投資額は約150億円の見込み。

 このほか関連会社デナールシランにおける超高純度モノシランガスや、需要の伸びが著しい高分子ヒアルロン酸製剤「スベニール」の能力増強投資も検討中である。
 
【 青海(おうみ)工場の概要 】
 (1)所在地   新潟県糸魚川市
 (2)設 立   1921年(大正10年)
 (3)従業員   約1,200人
 (4)生産高   約700億円
 (5)生産品目  ◇無機系素材=カーバイド、石灰窒素、セメント、特殊混和材他 ◇有機系素材=CR、ポバール、苛性ソーダ、モノクロル酢酸他 ◇その他=ヒアルロン酸製剤、モノシランガス他
 (6)石灰石鉱区  埋蔵量=約50億トン(推定)
 (7)電力設備  自家用発電所=163,000kW(水力、火力、廃熱発電)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1186380446.doc