2007年08月07日
PEの第二次価格修正交渉が決着へ
需要家の多くが12〜16円幅の値上げを容認
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレン各社がフィルムメーカーなど需要家各社との間で進めていた今年2度目の価格修正の交渉が今週に入って相次いで決着し始めた。需要家の多くがキログラム12円から16円の範囲内での値上げの受け入れを表明しつつある。

 当初、PEメーカーの多くは、同15円以上の値上げを打ち出していた。上げ幅を同15円以下に抑えるよう求める需要家の回答に対して強い不満を示すPEメーカーが先週までは少なくなかった。しかし、全ての需要家から満額回答を得ようとすると交渉が長引き、原燃料の高騰分を長期にわたって自らがかぶることになるので、やむなく歩み寄ることにしたところが多数を占めている。

 新価格への切り替え時期は、早いケースで8月1日の出荷分から、遅いケースでも11日出荷分からとなりそうだ。大手需要家の中には最終回答を保留しているところも一部あるが、今週末までには全ての話し合いが決着することになる見通し。もっとも、LDPEもHDPEも総流通量の50%前後を占める取り引きの価格は四半期単位のナフサ価格の変動にスライドするかたちで決められる仕組みとなっている。

 同じポリオレフィンのPPの場合は“ナフサスライド制”の占める比率がさらに高く、したがって今回の第二次価格修正でも交渉の対象はPE同様にフィルム用や日用雑貨用の品種が中心となっている。これらについても今週末には同様の上げ幅で全ての交渉が決着する公算が濃い。