2007年08月20日
PVCの7月の出荷、前年同月の0.7%増に
輸出の好調の持続が国内向けの不振をカバー
【カテゴリー】:実績/統計(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会の集計によると、塩ビ樹脂(PVC)の7月の総出荷数量は166,315トンとなって前年同月の実績を0.7%上回った。国内向けは6.2%減の100.589トンで5ヵ月連続の前年同月割れとなったが、輸出が12ヵ月連続の前年同月超えの13.6%増の65,726トンとなって国内向けの不振をカバーした。

 国内向けは、主力の硬質用が7.1%減、軟質用が8.5%減、電線その他用が0.2%減と全ての分野がマイナス成長となった。硬質用は5ヵ月連続の、軟質用は13ヵ月連続の、電線その他用は2ヵ月連続の前年同月割れである。3部門揃っての前年同月割れは6月に続いてのもの。今年に入ってからは4度目となる。
 
 一方の生産量は170,221トンで前年同月を2.5%下回った。この結果、1月から7月までの総出荷数量は121万9,019トンとなった。前年同期を1.8%上回っている。国内向けは743,055トンで前年同期を5.1%下回ったが、輸出が475,964トンで同14.8%増となって国内向けの落ち込みをカバーしている。国内向けの硬質用は414,500トンで4.2%減、軟質用は189,675トンで9.2%減、電線その他用は138,880トンで2.2%減となっている。生産は121万8,768トンで前年同期を2.6%上回っている。
 
 一方、VCM(塩ビモノマー)の7月の総出荷数量は266,461トンで前年同月の実績を9.9%上回った。国内向けが4.1%増えて6ヵ月連続の前年同月超えとなったのに加えて、輸出が26.0%増となって7ヵ月振りに前年同月超えに転じたことによる。5月のあと1ヵ月を置いて今年2度目の前年同月超えとなった。国内向けのうちPVC用は4.1%増で3ヵ月連続の、その他用は6.6%増で5ヵ月連続の前年同月超えとなった。生産量は273,828トンで4.1%減となっている。6月に続いての前年割れである。
 
 1〜7月の出荷の累計は173万7,781トンで前年同期を2.4%下回っている。国内向けは126万9,729トンで前年同期を4.3%上回っているが、輸出が468,052トンで16.9%もの減少となりPVCとは逆の事態を招いている点が注目される。生産量は182万5,329トンで前年同期を3.9%下回っている。


ニュースリリース参照
○塩ビモノマー
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1187565777.xls

○塩ビ樹脂
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1187565777.xls