2007年08月21日
タカラバイオ、米子会社クロンテック社の蛍光タンパク質製品6種類を発売
【カテゴリー】:ファインケミカル(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:タカラバイオ

 タカラバイオ(加藤郁之進社長)は21日、米国子会社Clontech Laboratories, Inc.(クロンテック社)の新製品であるサンゴ由来の新しい蛍光タンパク質製品6種類(フルーツ蛍光タンパク質シリーズ)を8月27日から国内で販売開始すると発表した。

クロンテック社が10数年にわたり販売してきたLiving Colors蛍光タンパク質シリーズは、9種類(藍色、緑色、黄色、赤色、深赤色)からなる。これらの蛍光タンパク質はサンゴやクラゲ由来の蛍光タンパク質及びその変異体で、至適な波長の励起光を吸収することにより、強い蛍光を発する。

 タンパク質自身が蛍光を発するため、リアルタイムに、生きたままで生体内の現象を蛍光顕微鏡などで観察することが可能となる。例えば、蛍光タンパク質と目的タンパク質とを融合させて細胞内で発現させることにより、目的タンパク質の発現の有無や目的タンパク質が細胞のどこに局在発現するか等を調べることができる。

 新発売のフルーツ蛍光タンパク質シリーズは、カリフォルニア大学のRoger Tsien博士らにより開発されたもので、黄色、オレンジ色、赤紫色がある。Living Colors蛍光タンパク質シリーズにフルーツ蛍光タンパク質シリーズを追加することで、複数の目的タンパク質について細胞内での局在化を調べる場合などに色彩の選択肢の幅が広がる。
 
 また、新発売の蛍光タンパク質はすべて単量体であり、目的タンパク質と蛍光タンパク質とを融合させて発現させた場合、多量体に比べて立体構造への影響がより少ないため、融合タンパク質としての利用に最適となる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1187679686.doc