2007年08月24日
樹脂サイディングの採用が順調に拡大
06会計年度は前年比500戸増の4,000戸に
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会の樹脂サイディング普及促進委員会の調べによると、06会計年度における樹脂(塩ビ)サイディングの設置戸数はおよそ4,000戸となった模様。05会計年度の設置数を約500戸上回ったと見られている。

 わが国で樹脂サイディングが初めて採用されたのは97年で、この年の総設置戸数は30戸であった。その後しばらくは伸び悩んでいたが、同協会が5年前に樹脂サイディング普及促進委員会を設置して本格的な啓蒙・普及活動を展開するようになってからその存在が一般市民にも次第に知られるようになり、市場の広がりに加速がついてきている。過去5年における総設置戸数は1万4,500戸となった模様。

 当初の採用地域は、北海道や北東北地方など建築物の外壁が凍害に見舞われることの多い北日本に偏っていた。しかし最近は、南東北、上信越、関東、中部、関西、九州へと順次広がり、現在では全国の都道府県の中で同サイディングが未設置のところは皆無となった。

 これには、同委員会が工務店やビルダー等を対象に全国各地で繰り返し開催しているセミナーや耐候・耐久実験などの普及促進活動の展開によって、樹脂サイディング特有の優れた耐塩害・耐凍害性や長寿命性、さらには雨仕舞いの良さや優れた外観などが建築関係者や市民に認知されるようになってきたことが大きい。

 同委員会では、「2010年度における採用戸数2万戸を目標」(佐々木慎介・同委員会代表)に今後も全国各地で活発に普及活動を続けていく計画。今年度は、合計10ヵ所でセミナーを開催するほか、秋田県立大、福岡大、鳥取環境大、東北工業大、信州大の各大学等で各種の耐久・対環境性能実験を実施していくことにしている。「今年度の採用目標は6,000戸」(同代表)という。