2001年11月11日
「NPリスク評価管理研究会」が発足
製品評価技術基盤機構の呼びかけに学識経験者が参加
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:環境省

 独立行政法人の一つの「製品評価技術基盤機構」の提案による「ノニルフェノール(NP)リスク評価管理研究会」がこのほど発足した。
 
 これは、NPの生産・使用などの実態を把握するとともに人の健康及び生体へのリスク評価を行い、そしてそれらの結果を踏まえて自主管理などのリスク管理のあり方も検討していくことを目的としたもの。NPについては、今年8月に環境省が“同省で実施した影響評価試験やこれまでの文献調査結果などから推して、NPが魚類に内分泌かく乱作用その他の影響を及ぼしている可能性がある”との内容の報告書を公表、このためNPの安全性を巡っての論議が活発になっている。
 こうした中で今回同機構が同研究会の設置に踏み切ったのは、NPの排出実態と環境濃度との関係が十分に検証されていないなどこの問題には未解明な事柄が少なくないので、今後NPについて適切なリスク管理を進めていくにはより一層の科学的知見の集積が必要と判断したから。
 
 メンバーは、公的試験研究機関、大学、NP企業、需要業界--など関係各方面の代表者10人で構成されている。月に一回会合を開いて研究結果について意見を交わしていく。また、リスク評価を実施していくに当たっては、独立行政法人産業技術総合研究所と財団法人化学物質評価研究機構の協力を得ていくことにしている。