2007年08月27日
SMの極東の相場、9月も8月並みの見通し
需要の好調持続で1,350ドル前後を維持
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

わが国のSM(スチレンモノマー)メーカーならびに大手商社筋によると、極東におけるSMの9月のCFR価格は8月渡し分と同レベルに据え置きとなることがほぼ確定した。過去1週間にわたって韓国や日本などのSMメーカーや商社が中国や台湾の大手需要家との間で話し合ってきた結果おおむね合意したことによる。

 9月上旬から10月上旬にかけて中国や台湾の需要家に引き渡されるSMのCFR価格の平均はトン当たり1,350ドル前後となる見通し。8月の引渡し価格(CFR価格)を同15ドル前後下回るにとどまる。

 主原料のBZ(ベンゼン)の価格は4月をピークに世界各地で下降を続けており、8月のUSCP(米国のコントラクト価格)は7月をガロン当たり11セント下回って359セントに、またACP(アジアのコントラクト価格)は同じく7月に比べてトン当たり25ドル安の1,020ドルとなった。9月も引き続き値下がりが確実の見通しにある。

 それにもかかわらず、SMの9月のアジア相場が前月のほぼ横並びにとどまる見通しとなったのは、中国を中心とした同地域全体における需要が依然として活発なのに加えて日本や韓国等で大型SMプラントのいくつかが定修入りし、需給が一段と引き締まる見込みとなっているため。