2007年08月30日
7月の輸入ナフサ価格、60,205円にアップ
27年3ヵ月振りの60,000円の大台超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況、実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 財務省が30日にまとめた7月の貿易速報によると、同月のナフサの総輸入数量は194万2,345キロリットル、総輸入金額は1,169億3,947万2,000円となった。1キロリットル当たりの加重平均価格は60,205円となる。
 
 6月の輸入価格を1,313円(2.2%)上回る。これでナフサの輸入価格は5ヵ月連続の上昇となった。5月時点におけるドル単位の契約価格が原油のスポット相場の急騰に伴って高騰したことによる。前年同月に対比すると9,123円(17.9%)高となる。
 
 1キロリットル当たりの月間輸入ナフサ価格が同60,000円超えとなったのは、1980年4月に64,163円を記録していらい27年3ヵ月振り。当時はイラン革命による第二次石油危機の発生で原油とともにナフサ価格も急騰、80年2月のわが国の輸入価格は一気に60,000の大台を突破して63,856円となり、続く3月は64,032円にアップ、そして4月が史上最高の64,163円となった。さすがに5月は59,964円に下がり、その後は中東情勢によって時折激しい上下動を繰り返す歴史を重ねてきたが、それでも最高値は今年6月の58,892円となっていた。
 
 国産ナフサ価格は、四半期単位で決められる。したがって7〜9月期の価格がどうなるかは今の時点ではっきりしない。しかし、7月の輸入速報値や6〜7月の国際スポット相場から推して4〜6月期の57,800円を大幅に上回ることは確実といえる。