2007年09月04日
BZの9月の価格、米国でもアジアでも続落
USCPはガロン336セント、ACPは970ドルに
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 ベンゼン(BZ)のコントラクトものの9月の価格が米国でもアジア地域でも8月以上に引き下げられることが確定した。米国の9月のコントラクト価格(USCP)は1ガロン当たり336セントに、またアジア地域の同じく9月のコントラクト価格(ACP)は1トン当たり970ドルにそれぞれ決まった。USCPの価格をトン当たりに換算するとおよそ1,008ドルとなる。

 これらを8月分に比べると、USCPはガロン当たり23セント(トン当たり約69ドル)の、そしてACPは同50ドルの値下がりとなる。USCPは5月の同420セントをピークに4ヵ月連続の、ACPは6月の同1,110ドルをピークに3ヵ月連続の下降となる。
 
 続落の要因としては、(1)ハリケーンの襲来を予想して米国のリファイナリーの多くが7〜8月に稼働率を思い切って引き上げたこと(2)長期運休中であった米国の大手リファイナリーの石油精製工場が8月に稼動を再開したこと(3)米国におけるガソリンの不需要期入りに伴ってトルエンの需要のさらなる縮小が確実になってきたこと、の3点によって国際市場でトルエンならびにBZの余剰感がこれまで以上に強くなってきたことが挙げられる。

 今後も、原油のスポット相場がよほど上昇しないかぎりBZのスポット相場とコントラクト価格が反騰することにはならないというのが関係筋に共通した見方となっている。