2007年09月04日
HP-LDPEのアジア価格がさらに上昇
他のポリオレフィンは頭打ちか
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社筋によると、高圧法低密度ポリエチレン(HP-LDPE)のアジア地域における9月の引渡し価格が一段と引き上げられる公算が濃厚となってきた。
 8月のCFR価格の平均はトン当たり1,500ドルで、7月に比べると同50ドル高となっていたが、9月分についてはマレーシアを中心とした主要サプライヤー側の多くがさらに50ドル引き上げる意思を表明している。中国をはじめとした輸入各国は強く反発しているが、需給バランスが依然としてタイトなため最終的には多くの国が受け入れることになりそう。
 しかし他のポリオレフィンについては、8月の横並びかごくわずかの上乗せにとどまる見込みとなっている。最大消費国である中国の需要家が増値税の還付率の縮小と輸入関税のデポジット制のスタートを理由に値上げに強く抵抗していることによる。需給バランスがHP-LDPEほど窮屈でなくなってきたことも少なからず影響している。HP-LDPE以外の樹脂の9月分の価格交渉が全てまとまるまでにはもう少し時間がかかる見通し。