2007年09月14日
NEDOの断熱リフォーム支援、今年度はさらに拡大
二度の公募で前年の2.4倍の486件を承認
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品、環境/安全)
【関連企業・団体】:資源エネルギー庁、NEDO、塩ビ工業・環境協会

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が民間の省エネルギーを支援する施策としてかねてから実施している「住宅高効率エネルギーシステム導入促進事業」の今年度の対象件数(支援する建築主の数)が第1次公募分と第二次公募分との合計で1,948件となることがこのほど明らかとなった。前年度の実績を53.4%上回ることになる。
 
 うち、塩ビサッシと複層ガラスとの組み合わせによる断熱窓の採用が大半を占めると見られる「断熱リフォーム」に対する支援の総件数は486件となる。前年度の2.41倍へと大きく拡大する。これら486件の申請建築主に対しては、リフォームに要した費用の3分の1の補助金がNEDOから交付される。
 
 NEDOが経済産業省資源エネルギー庁と連携して同事業をスタートさせた平成16年度における「断熱リフォーム」の対象件数は43件にすぎなかった。それが17年度には131件に、翌18年度には198件にと拡大、そして今年度はさらに大きく加速して486件に達した。3年で実に11.3倍に膨らんだことになる。これには、NEDOと資源エネルギー庁省エネルギー対策課が地球環境保全には民生の省エネの推進が極めて重要と判断して予算の確保と民間からの公募に精力的に取り組んできたことと、塩ビメーカーならびにサッシメーカーが組織的に塩ビサッシの普及促進活動を展開してきたことが大きく寄与している。

 今年度の公募ならびに採用件数が大幅増となったもう一つの要因としては、NEDOが公募回数を従来の年1度から2度に増やしたことだ。3月に実施された第1次公募での採用件数は225件であったが、8月の第二次公募での採用件数は第1次を36件上回って261件に達した。塩ビサッシの採用による断熱窓の潜在需要量はわが国でもかなりの規模に達すると見られるが、一般市民はむろんのこと建築関係者の中にも塩ビサッシ窓の持つ優れた断熱・省エネ性能を正確に把握している向きはまだまだ少ない。逆に言えば、今後の啓蒙・普及活動次第で採用件数が飛躍的に増えていく可能性があるわけで、今後の官民連携による普及促進活動の展開が注目される。