2001年06月20日
VECの首脳が20日に記者会見
“適正な生産の維持が当面の課題”と強調
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東ソー、トクヤマ、塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会の田代圓会長(東ソー社長)は20日、武田正利副会長(鐘淵化学工業社長)、三浦勇一副会長(トクヤマ社長)とともに記者会見し、塩ビ樹脂の需給の現状と当面の見通しについて見解を述べた。
 この中で同会長は、同樹脂の最近の需要動向について「国内向けも輸出も低迷が続いているが、その要因が明確に把握できないのが悩み」と指摘、そして当面の需要の展望についても「他の樹脂と同様に国の内外ともに見極めが非常に困難」と説明し、依然として塩ビ樹脂業界が苦境から容易に脱却できないでいる実情を披露した。
 ただし、現在の国内の需給バランスについては「業界トータルで捉えると、生産と出荷の規模がほぼイコールなのでウエルバランスと言ってよい」と断言、加えて「ナフサ高が続いているだけに今後も適正な生産活動の維持によって需給の均衡を目指していくことが大切と思う」と適正生産の重要性を強調した。
 また、武田会長も「在庫が少ないので荷余り感はない。海外相場もいまが底のように思う。しかし経営環境は決して明るくないので、当社も引き続き“売れるものしか作らない”という姿勢を貫いていく」と慎重な生産に徹する考えを示した。