2007年09月19日
VECが塩ビリサイクル支援制度を創設
企業や団体の技術やシステム等の開発を助成
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会は19日、今年5月に策定・公表した「リサイクルビジョン-私たちはこう考える-」の実現の具体策の一つとして「塩ビリサイクル支援制度」を創設することにしたと発表した。
 
 これは、関係企業や団体が計画している塩ビのリサイクルに関する(1)技術開発(2)分別収集などのシステム開発(3)実証試験--の活動のいずれかを資金面で支援しようというもの。
 支援対象の要件としては(1)支援対象案件を的確に遂行するに足る技術的能力を有すること(2)必要な経費のうち自己負担分の調達が可能であること(3)廃棄物処理法その他の法令を遵守し、支援対象案件を的確に遂行する体制を有すること--の3項目を挙げている。
 
 支援金額は2,000万円で、支援対象費用の50%とする計画。毎年度の4月末、8月末、12月末を申請の締切日として、申請書類一式の提出をVECに求める。申請案件の採否は申請の締切日から3ヵ月内に決定する。支援対象期間は2年以内とする考え。同制度の運用期間は、07年度から11年度までの5年間に申請された案件の実現期間とする。
 同協会では「リサイクルビジョン」の実現に必要なリサイクルシステムの拡充と技術開発のため5年間で20億円の資金を投入していくことにしている。この日に発表された「塩ビリサイクル支援制度」の展開にもその一部が充当される。
 この日に同協会が明らかにした支援対象案件の内容は以下の通り。
 (1)塩ビリサイクルに関わる技術の開発
 分離、選別、再生に関わるリサイクル技術、焼却・熱回収に関わる技術あるいは再生品の用途開発に関わる技術であって、実用化の可能性が相当程度認められるもの。
 (2)塩ビリサイクルに関わるシステムの開発
 実用化を目指したものであって、分別、収集、物流の仕組みなど排出からリサイクルに至る過程に関わるシステムの開発・整備を行うもの。
 (3)塩ビリサイクルに関わる実証試験
 上記(1)または(2)に関連したパイロットプラント規模の設備、または既存の商業運転設備で実施される実証試験。