2007年09月21日
非ナフサスライド品種の樹脂の出荷が激減
PEのフィルム用やPPの雑貨用などに顕著
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンの主要品種のうちナフサ価格の変動とは関係なく個別の交渉で価格が決定される非ナフサスライド制の品種の出荷が8月に入って激減している。

 LDPEでは加工紙用が、HDPEではフィルム用と射出成形用が、PPでは雑貨向け射出成形用とシート用が特に顕著。前年同月の実績に対比するとLDPEの加工紙用は6.9%、HDPEのフィルム用は8.7%、同樹脂の工業用は20.6%、PPの雑貨用は28.8%、同樹脂のシート用は20.0%それぞれ縮小している。いずれも7月あるいは6月に大きく伸びた反動が一気に出てきたもの。

 ポリオレフィン各社が6月に入って相次いで打ち出した今年2度目の値上げ表明を受けてあらかじめ多めに手当てした需要家が8月にいっせいに買いを手控える行動に出たものと見られる。これが響いて、各樹脂とも8月の国内向け出荷は前年同月を全て下回っている。ポリオレフィン大手によると、9月もこれらの品種の注文は低水準にとどまっているという。