2007年09月25日
チッソ、インクジェット印刷可能な「光硬化性インク」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:チッソ

 チッソは25日、インクジェット印刷法に対応可能で、電気特性や難燃性に優れた「光硬化性インク」を開発したと発表した。表面撥水性、耐熱性、耐エッチング性、透明性、着色の有無の選択など、用途に応じてさまざまな機能特性を付与でき、固形分濃度100%のため厚膜化にも有利としている。

 従来のレジストインクには、フォトリソグラフィ法が広く用いられているが、この方法は露光、現像を含めた工程が長く煩雑で、大型の設備が必要。また現像時の材料ロスもあり、コスト削減や環境負荷対策が求められている。

 同社が開発した光硬化性インクは、インクジェット印刷法による微細なパターン形成及び厚塗りが可能など、以下の特徴がある。

(1)必要なところに必要な量だけ塗布できるため、コスト、環境負荷に優れている。
(2)製造工程が簡素化され、設備費用の低減が可能。
(3)電気特性だけでなく、用途に応じて、難燃性、表面撥水性、耐熱性、耐エッチング性、透明性、着色の有無の選択等、様々な機能特性が付与できる。
(4)固形分濃度が100%で、厚膜化に有利。
(5)無溶剤系インクであるため、インクジェット印刷装置の腐食が無く、メンテナンス性やヘッド寿命においても有利である。

 なお同社は、10月24日から横浜で開催される「FPD International 2007」に今回開発した光硬化性インクを出展する予定である。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1190699488.doc