2007年09月26日
出光興産、世界初プロセス「アダマンタン」設備が完成
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は26日、今年1月から総工費13億円をかけて徳山工場(山口県周南市、中島茂樹工場長)で建設していた、アダマンタン年産300トン製造装置が完工したため、10月5日起動式を行うと発表した。

 アダマンタンは、耐熱性、脂溶性、昇華性、耐湿性、高屈折率、耐薬品性などに優れた化合物で、同社は独自のゼオライト触媒技術によって生産技術を確立するとともに、商品化を進めてきた。半導体製造用フォトレジスト原料としては、現在世界トップシェアを確保している。

 また、その誘導体は、フォトレジスト以外にも光学材料や医薬などの原料として今後の伸びが期待されている。
 
 アダマンタンはこれまで、処理困難な廃触媒が発生する塩化アルミ法により中国で生産されてきたが、出光興産は独自技術で廃触媒を発生しない製法を開発したため、世界初プロセスによる自社製造を開始することにした。今後のフォトレジスト市場の拡大に備え、原料の安定供給を果たしていきたいとしている。

【新装置の概要】
(1)所在地 山口県周南市宮前町1−1
(2)生産能力 年間300トン
(3)総工費 13億円

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1190791796.pdf

(参考資料)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1190791796.pdf