2007年10月02日
スポットナフサの契約価格、9月は反騰
月平均は史上2番目の705ドル強に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター筋の調べによると、わが国の商社や石油ならびに石油化学企業が9月中に国際スポット市場で契約したナフサのC&F価格(C&F/ジャパン)の月間平均はトン当たり705ドル強となった模様。
 
 8月の契約価格の平均を6%弱上回っている。前年同月の平均に比較すると28%もの上昇となる。この結果、今年5月に記録した同711ドルに次ぐ史上2番目の高値となった。
 高騰の要因は原油のスポット価格の急騰にあると見られる。ただし、原油の上昇幅に比べるとナフサのC&F/ジャパン価格のアップ率はかなり低い。原油の9月の上昇率は異例と言えるほど高く、WTIを例に取ると、1ヶ月で28%弱も上がっている。C&F/ジャパンが原油同様の大幅な値上がりとならなかったのは、住友化学が千葉の年産38万トン能力のエチレンプラントを8月下旬から定修のため運休したことや、韓国と台湾でも合計3基のエチレンプラントが定修のため運休したことで極東全体のナフサの需給バランスが原油のように窮屈にならなかったからと見られている。
 
 もっとも、直近のC&F/ジャパンは先週末に736ドルをつけるなど一段と騰勢を強めており、10月の平均価格は9月をさらに上回る公算が濃厚となっている。