2007年10月02日 |
プラ製容器包装の再商品化、8月は前年並み |
マテリアルリサイクルの構成比がさらに拡大 |
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計) 【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会 |
日本容器包装リサイクル協会が8月中に全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って引取ったその他プラスチック製容器包装(白色の発泡スチロール製食品トレーを除くプラスチック製容器包装)の総数量は49,634トントンとなった。前年同月の実績を4.7%上回っている。5ヵ月連続の前年同月超えとなった。この結果今年度の累計(4〜8月計)は242,467トンとなった。前年同期の実績を5.1%上回っている。 一方、同協会の委託先による同月の再商品化(リサイクル)数量は32,638トンで、前年同月を0.4%上回るにとどまった。累計は146,377トンで前年同期比は4.0%増となっている。 8月の実績の中で特に注目されるのは、再商品化のうちマテリアルリサイクル(擬木、パレット等)による再商品化が同9.1%増と引き続き大きな伸びを遂げて再商品化全体に占める構成比が38.2%に達している点だ。前年同月の構成比は35.1%であったので、1年間で3.1ポイント上がったことになる。他の手法の構成比は、コークス炉化学原料化が35.8%、合成ガス化が16.4%、高炉還元剤利用が8.4%、熱分解油が1.2%といずれも低水準にとどまっている。 MRによるリサイクルが引き続き高い伸びを遂げているのは、容器包装リサイクル法に沿って同協会が年度始めに実施する手法別の入札の際にMR手法を優先するパターンが続いているため。今年4〜8月の累計に占めるMRの構成比は5月と6月の高率が効いて40.3%にもなっている。 問題は、この結果他の多くの手法による再商品化が前年を大きく割り込むかたちとなり、再商品化全体の数量が同協会の総引き取り数量を大幅に下回る事態が続くことになっている点である。これはMRの場合、持ち込まれた分別収集品の中に汚れのひどいものや異物が混入しているとリサイクルできず、埋め立て処理されることになるからだ。この状態が続くと、せっかく家庭から収集されたプラスチック製容器包装の半数近くがリサイクルされないまま放置されることになりかねない。 その他プラ製容器包装の8月の手法別再商品化実績は以下の通り。かっこ内は前年比。右は4〜8月の累計。 ▽プラスチック製品化=12,454トン(109.1%) 58,971トン(114.0%) ▽熱分解油=396トン(92.3%) 1,790トン(97.7%) ▽高炉還元剤利用=2,750トン(94.2%) 12,476トン(88.0%) ▽コークス炉化学原料化=11,669トン(89.5%) 55,511トン(91.4%) ▽合成ガス化=5,368トン(114.3%) 17,630トン(143.6%) 合計=32,638トン(100.4%) 146,377トン(104.0%) |