2007年10月05日
東セロが第6次フィルム価格改定交渉を決着
改定幅の見直しでコンバータから満額回答得る
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:東セロ

 東セロは5日、同社がかねてからコンバータ各社との間で進めてきた第6次(過去4年で6度目)のフィルム価格の改定交渉がこのほど決着したと発表した。7月に表明した上げ幅を一部縮小して9月に再度打ち出した値上げ幅がすべてのコンバータに受け入れられるかたちで決着したという。

 上げ幅は、PPフィルム(OPPならびにCPP)とL-LDPEフィルムがともに20ミクロン厚品種で1連当たり300円以上。蒸着PETフィルムと透明蒸着フィルムが12ミクロン厚品種で同400円。アップ率はポリオレフィンフィルムが10%、蒸着PETフィルムが6%となる。実施時期は、早いケースで9月21日出荷分から。遅いケースで10月1日からとなる。

 今回の値上げも、過去5度のケースと同様に原料レジン価格の引き上げと燃料費や副資材費、物流費等の高騰分を製品価格に転嫁することを目的に打ち出されたもの。
PPフィルムとL-LDPEフィルムについては、原料樹脂と燃料費その他のコストアップ分を転嫁するには同500円の引き上げが必要と判断して7月の時点では500円の値上げを打ち出していた。しかし、コンバータ各社が採算を確保できなくなると強く反発してきたため、話し合いを重ねた結果、原料レジンの2度の値上げ分に相当する同300円に上げ幅を縮小することで決着を図ったもの。これを受けて、コンバータ各社は食品メーカーなど需要家各社に製品(包装材)の価格改定の申し入れを開始した模様。