2007年10月09日
タカラバイオ、中国・天津医大とがん細胞免疫療法を共同研究
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:タカラバイオ

 タカラバイオは9日、中国の天津医科大学 天津市腫瘍病院との間で同社が開発したレトロネクチン(R)によるTリンパ球の拡大培養法を用いたがん細胞免疫療法の共同臨床開発契約を同日付で締結したと発表した。

 天津医科大学 天津市腫瘍病院は、中国で最も古い伝統のあるがん病院で、特に乳がんを中心にしたがん治療の国内主要拠点の一つ。
 
 天津市腫瘍病院では、既にがん細胞免疫療法に関して10年近くの治療経験を有しており、現在では抗がん剤とがん細胞免疫療法を組み合わせた治療に力を入れている。
 
 今回の契約締結により、タカラバイオは天津市腫瘍病院にレトロネクチン(R)拡大培養法技術を供与し、同病院と共同で、難治性がんを対象として、レトロネクチン(R)拡大培養法を用いたがん細胞免疫療法の中国における臨床開発に取り組む。

<レトロネクチン?拡大培養法によるがん細胞免疫療法>
 がん患者から採取したTリンパ球は、従来は抗CD3モノクローナル抗体で患者Tリンパ球を刺激して培養していた。タカラバイオは、Tリンパ球の拡大培養時に抗CD3モノクローナル抗体に加えてレトロネクチンを共存させる方法を発見した。2週間の培養で従来法の2倍、つまり約1,200倍にTリンパ球を増やすことが可能となった。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1191894921.doc