2007年10月16日
PSの出荷、9月も前年比16%減と不振
国内向けが4ヵ月連続の前年割れに
【カテゴリー】:実績/統計(行政/団体、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が16日に集計したところによると、PS(ポリスチレン)の9月の生産・出荷実績は、生産量が前年同月比8%減の74,917トン、総出荷数量が同16%減の75,325トンとなった。生産量の減少は、2社が定修で設備を運休しため定修がなかった前年同月の生産能力を大きく下回ったと同工業会では分析している。

 一方の出荷は前月に続いての大幅減となっているが、これは国内向けが19%もの減少となったことによる。これで国内向けは4ヵ月連続の前年同月割れとなった。電機・工業用は同1%減にとどまったものの、雑貨・産業用が同43%減、FS用が同33%減とともに大幅な前年割れとなったことが響いている。最大消費分野の包装用も、同8%減で3ヵ月連続の前年割れとなっている。

 国内向けの昨年9月の実績は、前倒し需要の反動もあって前年同月比が14%増と異例の高成長となっていた。電機・工業用と雑貨・産業用はともに同18%増、包装用は10%増、FS用は16%増であった。今年9月の大幅減には、そうした前年同月の大幅増の反動も作用していると同工業会では判断している。

 反面、輸出は同2.43倍の4,39トンとなった。アジア地域の活発な引き合いに各社が対応したことによるもの。これでPSの輸出は9ヵ月連続の前年同月超えとなった。
 こうした結果、同樹脂の7〜9月期の総生産量は前年同期比3%減の234,144トン、総出荷量は同11%減の216,303トンとなった。

 出荷のうち国内向けは同13%減の206,258トン、輸出は同2.7倍の10,045トンとなっている。国内向けの電機・工業用は同8%増と好調を維持したものの、雑貨・産業用の同40%減とFS用の同24%減が大きく足を引っ張った。包装用も5%減のマイナス成長に転じた。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1192517983.pdf