2007年10月23日 | |
積水化成品、植物由来の高耐熱ビーズ法樹脂発泡体を開発 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:積水化成品工業 |
|
積水化成品工業は23日、世界で初めて植物由来の高結晶性ポリ乳酸樹脂を使い、150℃の加熱寸法安定性を有するビーズ法樹脂発泡体の開発に成功したと発表した。 従来のポリ乳酸樹脂発泡体は、60℃を超えると変形するため用途が限られていたが、今回開発したビーズ法発泡体は、150℃でも寸法がほとんど変らない。また環境適性、機械的強度、耐溶剤性、耐候性などにも優れている。 同社は、従来からの製造プロセスを大きく見直し、高結晶性ポリ乳酸樹脂の結晶化度を成型加工中に低く抑制することで、容易に成型加工できる独自のプロセスを開発した。 これにより加熱寸法安定性を大きく向上させ、機械的強度に優れたビーズ法ポリ乳酸樹脂発泡体の開発に世界で初めて成功した。 ビーズ法ポリ乳酸樹脂発泡体の主な特徴は次の通り。 (1)加熱寸法安定性に優れる :発泡倍率が6倍のビーズ法ポリ乳酸樹脂発泡体は150℃においても寸法が殆ど変化しない。 (2)耐油性に優れる :灯油に浸漬しても殆ど外観の変化がない。 (3)耐候性に優れる :促進暴露試験(200 時間)において殆ど変色が生じない。 (4)圧縮物性に優れる :高い圧縮強度及び圧縮弾性率を持つ。 (5)着色が容易であり、鮮やかなカラービーズが得られる。 (6)揮発性有機化合物(VOC)が殆ど発生しない。 (7)優れた成型性 :成型性に優れ、様々な形状に成型が可能である。 用途としては、輸送機器関連(自動車部材等)、食品包材、玩具、レジャー関連、工業用部材、建築資材関連などに適している。 同社では、当面は現有パイロットプラント(年産能力120トン)によって、市場の評価及び開発を進めるが、早期に年産600トン規模のプラントを新設し、本格事業化したいとしている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1193111221.pdf |