2007年10月30日 |
化管法の指定化学物質の見直しへ |
経産、環境、厚労の3省が合同で作業開始 |
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全) 【関連企業・団体】:環境省、経済産業省、厚生労働省 |
経済産業、環境、厚生労働の3省は29日、3省それぞれが設置している化学物質の安全・衛生問題に係わりを持つ審議会の合同会合を開き、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)」で定められている第1種指定化学物質と第2種指定化学物質の見直し作業に入ることで合意した。また、これら指定物質以外の化学物質(合計883物質)についてもそれぞれの製造や輸入の実態ならびに有害性の有無などを調べ、必要があれば指定物質に追加することでも意見の一致をみた。 今回これら3省が化管法の指定化学物質の見直しに着手することにしたのは、同法の施行後7年(平成19年3月)を経過した時点で施行状況を検討して必要な措置を講じることが同法で規定されているため。 3省では、合計354種の第1種指定化学物質と合計81種の第2種指定化学物質の全ての製造、輸入または使用の動向や一般環境中での検出状況、さらには新たな有害性情報の蓄積等を勘案して現在の選定が妥当かどうかを見直すことにしている。作業は今年度内に終了させる考えだ。その際、5年間のPRTR制度(特定化学物質の環境への排出量等の把握・届出に関する措置)に基づく各物質の届出や推計の状況、環境リスク評価の結果等についても考慮していくほか、化学品の分類及び表示に関する世界表示システム(GHS)との整合化についても配慮していくことになる。 また、製造・輸入が年間1トン以上の化学物質846種と製造・輸入が同1トン未満または不明でもエコ調査等で検出された物質37種の合計883物質についても、暴露情報を整理して、必要があると判断されれば新たに指定物質に加えていくことになる。したがって、こうした一連の見直し作業によって指定から外されるものや新たに指定の対象に加えられるものが出てくる可能性がある。 なお、29日に開催された合同会合の構成組織は「薬事・食品衛生審議会薬事分科会化学物質安全対策部会PRTR対象物質調査会」、「化学物質審議会管理部会」、「中央環境審議会環境保健部会PRTR対象物質等専門委員会」の3部門。次回の会合は来年1月25日の予定。 |