2007年10月30日
BASFの塩ビ用スペシャリティ可塑剤、全食品用途に使用可能に
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術、環境/安全)
【関連企業・団体】:BASF

 BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は29日、塩化ビニル用スペシャリティ可塑剤「Hexamoll DINCH(ヘキサモールディンチ)」がこのほど、「塩ビ食品衛生協議会
(JHPA)」から、全ての食品と接触する塩ビ製品に制限なしで使用が可能とする承認を得たと発表した。

 「ヘキサモールディンチ」は、食品包装材、玩具、医療機器など、とくにデリケートな用途向けに開発した非フタル酸系可塑剤で、昨年すでに、欧州食品安全機関(EFSA)から使用制限は必要ないとの評価を得ていた。それ以前にも、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)から推奨を受けていた。

 BASFジャパンでは、これを機に、製品の安全性が重視される日本でもラップやチューブ、シーラーなど、食品と接触するさまざまな製品分野のメーカーに、同可塑剤を紹介していきたいとしている。

 塩ビ用可塑剤はこれまで、一部用途で健康被害を発生するおそれがあるとされてきた。このためBASFは、1997年に「持続可能な可塑剤」というプロジェクトを立ち上げ、玩具や医療機器、食品包装材などに適した代替製品の開発を進めてきた。

 ヘキサモールディンチの需要は2002年の発売以来好調で、BASFでは2007年第2四半期、本社ルートヴィッヒスハーフェン(ドイツ)工場にある製造プラントの生産能力を年産2万5000トンから同10万トンに拡大した。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1193702757.pdf