2007年11月06日
日本側、ナフサのプレミアムでKPCの譲歩引き出す
12月起こし分、トン14ドルに縮小で合意
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 日本の大手商社や石油並びに石油化学企業等がクウェート石油公社(KPC)との間で進めていたナフサのプレミアム価格交渉は、FOB価格にトン当たり14ドルを上乗せすることでこのほど決着した。
 
 今回の交渉の対象となったのは、12月から向こう1年間に取り引きされる石油化学用ナフサ分。わが国の商社や石油・石油化学企業とKPCとは、かねてから毎年の4月と8月と12月をそれぞれ一つの区切りにして向こう1年間の割増金をどう設定するかについて協議し決定する方式を続けてきている。具体的なフォーミュラーは、プラッツオイルグラムのアラビア湾中値(MOP/A)に上乗せする金額を決めてそれをクウェートのFOB価格とするというもので、今年8月起こし分については需給の逼迫が響いてトン21ドルを上乗せすることでの合意を余儀なくされた。
 
 今回はそれを大幅に下回る額での合意となった点が注目される。これは、最近の石油化学用ナフサの国際需給バランスが今年8月起こし分の交渉当時と異なりルーズバランスとなっている点を背景にわが国各社がプレミアム額の大幅な縮小を強く働きかけてきたことによるもの。
 この結果は、来週から始まるアブダビやサウジアラビアとのプレミアム価格交渉の際に産油国側に一定のプレッシャーを与えることになりそう。