2007年11月13日
「海外売上げ比率を30%以上に拡大」と中原・トクヤマ社長
定例記者会見で新3ヵ年計画のポイントを紹介
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:トクヤマ

 トクヤマの中原茂明社長は12日に開いた定例記者会見で08年3月中間期の決算の概要と通期の業績予想について説明するとともに、08年4月からスタートする「新3カ年計画」で実現を目指す中長期の基本課題(方向性)に関しても所信を明らかにした。
 
 この中で同社長は新3ヵ年計画について「基本課題は企業価値の向上であり、その実現のために(1)グローバルで戦える事業の強化(2)海外売上比率の増加(3)収益率の向上、の三つのテーマを掲げてそれぞれを着実にクリアするようにしていきたい」と強調、うち(2)の海外売上比率の増加に関しては「現在の19%の海外比率をできるだけ早い時期に30%以上に引き上げたい」と述べた。
 また、その狙いを実現するために「半導体向け多結晶シリコンや乾式シリカといった既存の特殊化学品のビジネスの拡充に加え、VLD(太陽電池向けポリシリコン)やCaF2(フッ化カルシウム)等の新規高付加価値製品の早期企業化に力を入れていく」と特殊化学品事業の充実・強化に対する旺盛な意欲を表明した。
 
 さらに同社長は、08年2月に創立90周年を迎えるのを記念して、同年3月期末に1株3円の記念配当を実施するほか、合計5,000人のグループ全社員を対象に樹脂サッシや住宅用太陽光発電システムの設置に対して補助金を出すなどの多彩な記念事業を実施していくことも明らかにした。