2007年11月16日 |
ポリオレフィンの出荷、非包装用が好調 |
LDとPPは射出用、HDでは中空用の回復が目立つ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
ポリオレフィン3樹脂の10月の国内向け出荷数量は3ヵ月振りに前年同月の実績を上回ったが、これには射出成形用や中空成形用などの非包装用品種の大幅な伸びが大きく寄与していることが樹脂メーカー筋の調べてわかった。 LDPEでは射出成形用の18%増、HDPEでは中空成形用の7%増、PPでは射出成形用の5%増がそれぞれの樹脂全体の出荷の回復に大きく貢献している。LDPEの射出成形用はボトルのキャップ向けが、またHDPEの中空成形用は自動車のガソリンタンク向けと工業薬品缶向けがそれぞれ順調な伸びを遂げている模様。PPの射出成形用の場合は、自動車部品が中心の工業部品向けが7%伸びたことが大きく作用しているという。 ポリオレフィンの成長を大きく支えてきたフィルム用品種の対前年同月比は、LDPEのフィルム用が2%増となって3ヵ月振りに前年同月を上回ったが、HDPEのフィルム用とPPのフィルムはともに3ヵ月連続の前年割れの3%減となった。LDPEのフィルム用の伸びは、L-LDPEのフィルム用品種が3ヵ月振りの前年超えの3%増となったことによるもの。 HP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)は3ヵ月連続の前年割れの1%減と不振が続いている。HDPEのフィルム用の不調は、スーパーを中心とした量販店におけるレジ袋の使用自粛の広がりによるもの。PPのフィルム用の不振は汎用品種のOPP(PP延伸フィルム)の需要減退に伴うものと見られている。包装用品種の一つであるLDPEの加工紙用も2.3%減となっており、前年同月割れが4ヵ月続いている。 |